日常生活で仏教と関わりをもっている場所といえば仏壇になると思います。
仏壇はご先祖さまをお祀りする場所で、各宗派のご本尊さまをお祀りする場所でもあります。
手を合わせたり、ご飯や水、花をお供えするのは、仏さまを思い敬う気持ちの表れになるでしょう。
ご本尊をお祀りし、日々の供養を行う
仏壇をお祀りし、毎日礼拝するということは、日常の生活を少し離れて、ご本尊さまとする仏さまの世界に行くことだと考えられるので、仏壇の中心に本尊を安置します。本尊は宗派によって違い、祀り方に違いがあります。毎日の供養の作法、しきたりにも違いがあります。こうした作法やしきたりにこだわって礼拝しなくても、「心を込めて礼拝すればよいのではないか」と考えがちです。その作法やしきたりには宗派の深い教えがあることを忘れてはいけません。教えを知っていながら行う礼拝と、知らずに行う礼拝は明らかに違います。
仏壇でご本尊さまとご先祖さまをお祀りして、仏さまの世界を作り上げていながら、その仏さまの世界に行くための、作法やしきたりを知らないでいることは、とても残念なことです。
供養の注意点 Q&A
- 毎日のお供えはいつすればいいの?
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お供えは朝食前に行いましょう。
仏壇のお供え(仏飯、茶または水、花など)は、朝食前に済ませましょう。
- 仏壇に写真を飾ってはいけないの?
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正式には飾らない方がよいでしょう。
どうしても飾りたい場合は、仏壇の中に入れず脇に机などを用意して、その上に置きましょう。
- 仏壇の扉は1日中開けておいていいの?
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昼間は内扉だけ、夜は全部閉じましょう。
仏壇の扉は、基本的に開けっ放しにしておくものではありません。二重扉の場合は、昼間は内側の扉は閉めておきましょう。夜、眠る間前に外側の扉も閉めます。ただし、一重扉の場合は、昼間は開けておいてもいいでしょう。
- 鈴は、礼拝のときに必ず鳴らすもの?
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読経の前に鳴らしましょう。
鈴を鳴らすのは、お経を読む前。線香をあげてから、宗派によって打つ回数も決まっているので、それに従いましょう。礼拝のたびに鳴らすものではございません。また、新仏が出た際に、鈴を鳴らしてもよいのは、百ヶ日忌以降です。
- 蝋燭はいつ灯す?いつ消せばいいの?
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蝋燭はおつとめをする時につけましょう。
蝋燭はおつとめを始める時に、火を灯しましょう。その後、線香をあげましょう。合掌礼拝し、称目や題目を唱え、お経をあげましょう。おつとめが終わったら、蝋燭消しを使うか、手で仰いで消しましょう。
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