おつとめは何をすればいいの?

坊主

仏壇でおつとめしたいけど
何をしていいかわからない方は多いでしょう

手を合わせるだけじゃダメなの?

坊主

正しい供養を知っておくと、ご先祖さまの供養になるんだ
わかりやすく解説していくよ

おつとめの前に

仏壇は仏さまという人間を超えた存在に、時には厳しく時にはやさしく見つめていただくところであり、ご先祖、亡くなった方々に喜びや悲しみ、つらいことを報告する聖なる場所です。お灯明やお線香など、火のついているものが近くにありますので、整理整頓をして火の用心を心掛けましょう!

仏壇がない方は、ご先祖さまのお墓がある方向に向かって、おつとめをしてみましょう。

おつとめの準備

STEP
仏壇の整理整頓

まずは、整理整頓をして仏壇の掃除をしましょう。

STEP
ご飯と飲み物(お茶かお水)を供える

ご飯ではなくパン食のお家は、トーストなどをお供えしてもよろしいでしょう。

※自分たちが食べているものを、仏さまやご先祖様に一緒に召し上がっていただきます。

STEP
身を清める

手を洗い口をすすいで身を清めます。

STEP
お灯明を灯して、お線香をつける

お線香を立てる際、1人の場合は三本にします。長方形の香炉には横一線に、円形の香炉では三角形に立てるなどの方法もあります。家族全員で立てる時は1人一本ずつ立てていきます。

STEP
念珠と経本の用意

念珠(数珠)は左手に持ち、経本は経机があれば置きます。半袈裟を持っている人は首にかけます。

さて、これで一応の準備ができました。次に心の準備をいたしましょう。

心の準備

おつとめ、お経を読むということは、読む人の思いをお経という聖なる言葉にのせて、仏さまやご先祖さま、そして亡くなった方に届けることです。ですから、今朝は何をどなたに申し上げようか、あるいはこの夕方は誰に聞いてもらおうかと考えるようにすることが大切です。そうしないとお経を読むということが単なる習慣になってしまい、仏さまやご先祖さまに心が届かなくなるのです。

お経の唱え方

お経をあげる場合は、必ず手を洗い口をすすいで身を清め、袈裟をかけ、念珠を左手に持って、姿勢正しくしましょう。お灯明を灯しお線香をつけてから合掌をし、丁寧に3回礼拝してから正座します。お経本を取り、香にかざし、両手でいただいてから開きます。

お経は一字一句おろそかにせず、精神を集中して間違わないように読みます。読む調子は、雨だれが、ぽとぽとと同じ間隔で落ちるようにします。声は高過ぎず、低過ぎず、長い時間唱えていても、喉に負担がかからないように読みます。息は苦しくなる少し前に、余裕をもって息継ぎします。また、お経本は、手に持つか、経机、経袋の上に置いて読み、床に直に置いてはいけません。

慣れてくると、お経本から目を離してつい暗誦しがちですが、一字一句を目で見て、声に出すことで功徳をいただけるのですから、必ずお経本の字句に精神を集中いたしましょう。

最後に念珠を擦って左手にかけて立ち、ご本尊さまやご先祖さまに合唱して三度礼拝し退座いたします。これがお経を唱える基本の形です。

おつとめの目的

私たちは一体何のために朝夕仏さまに対してお経をあげるのでしょうか。それには三つの目的があります。

第一の目的は、お経を読む功徳によって災難から逃れ福徳を招くという、極めて人間らしい願いを満たすことです。朝夕のおつとめを続けているだけで、そんな良いことが自分の身の上に起こるわけがないと誰でも思います。しかし、正しくおつとめをし続けておりますと、仏さまという人間を超えた存在を徐々に実感することができるようになります。

謙虚な心を常に持っている方の言葉は、相手に対して温かみがあります。温かみのある言葉には、温かみのある言葉が返ってきます。営業方針としての丁寧な言葉、企業戦略としての言葉づかいではなく、人間の心の謙虚さから出てくる言葉は、福徳を自然に招き入れる力を持っております。朝夕のおつとめを正しく続けていると、必ず災いの方が避けてくれるようになります。そして、自然に福徳があなたのまわりに集まってきます。

セカセカと歩き回っていたり、イライラと車で走っているだけの生活を毎日繰り返しては、決して災いを除くことも招くこともできないのです。お経という言葉で、あなたの真心を仏さまへお届けしましょう。

第二の目的は、お経とあげるたびに、仏さまやご先祖に対して自分の日常生活のあり方を考え、自分自身の修行をすることです競泳のプールには、浮具のついたロープが引かれています。普通のプールでも、底にタイルで作られたラインがあります。どれも泳いでいて、曲がることのないようにするためのものです。そのロープやラインにあたるものが、おつとめの中の「十善戒」です。

十善とは、十種の善い行いで以下の通りです。

  1. 不殺生 「生き物を殺さない」
  2. 不偸盗 「盗まない」
  3. 不邪淫 「男女の道を乱さない」
  4. 不妄語 「偽りを言わない」
  5. 不綺語 「ふざけた言葉を言わない」
  6. 不悪口 「粗暴な言葉を使わない」
  7. 不両舌 「仲違いをさせるようなことを言わない」
  8. 不慳貪 「むさぼらない」
  9. 不瞋恚 「怒らない」
  10. 不邪見 「人間生存の理法についてよこしまな見解をいだかない」

これが、精神生活の達成度をみる物差しの役をはたしてくれます。こんなにたくさんはとてもできない、と思われることでしょうが、よく守れた日も、まったく守れなかった日もあるのが普通です。むしろ努力精進を続けることが大切です。精神生活の明確な物差しを持っているということは、人間としての向上心を常にもっていることになります。人間として、一番大切な尊いものを持っているということなのです。

第三の目的は、ご先祖さまに感謝することです。

ご先祖というと、真っ黒な位牌を連想してしまい、何の実感も湧かない方もいることでしょうが、現在のあなたに生命というエネルギーを継がせてくれた方々と考えてよいし、あなたと同じ血が流れていた方々と思ってもよいでしょう。

まとめ

仏壇を毎日拝んでいると、ご先祖さまたちが、ごく身近かな存在に感じてきます。それは、同じ生命エネルギーと血液を共有した思いと、それを子や孫へ継いでいってもらう思いからです。自分の人生の受時時間が終わったら、先に行っている祖父や祖母、そして親たちのところへ帰っていくのだと思うと、ご先祖さまという存在がより近く、より親しく感じられてきます。

周囲の人々の幸せのために心配り気配りができるよう、さらに自分の死を堂々と受容できるようお働きくださる仏さまがいらっしゃいます。おつとめを続けることで、一人でも多くの人の心が平らかになるように祈りたいものです。

坊主

どうだったかな?

知らないことばっかりでご先祖さまのために
しっかりご供養しなきゃ

坊主

これからは正しいやり方でご供養しよう
今回はここまでです!

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